住宅ローン控除 3

こんにちは、税理士の吉本です。
札幌は今日、雨が降っています。暖かいのですね。
例年に比べて今のところ雪が少なく、割と過ごしやすい日が続いていますね。
このあと、たくさん降るのでしょうか。
昨年までの勤務先では雪かきが大変でしたが、今年からそれがないので少し楽です(^^)
さて、今日は住宅ローン控除の最終回です。
今回は、借り換え時の注意点について紹介していきます。
お客様からよくご相談を頂く内容でもありますので是非お読み頂ければと思います。
まず、はじめに復習ですが、住宅ローン控除は住宅を取得するためにローンを組んだ場合に適用できる制度でしたね。では、借り換え後の新たなローンは何のためのものでしょうか。それは、当初の住宅ローンを返済するためのものということになります。
そのため、借り換え後の新たなローンは、住宅ローン控除を受けることが出来ないというのが原則です。
ただし、一定の要件を満たす場合には住宅ローン控除の適用が認められることになっています。
あくまでも特例の位置づけであるということです。
では、一定の要件とは何か。
・新しい住宅ローンが当初の住宅ローンの返済のためのものであることが明らかであること
・新しい住宅ローンが10年以上の償還期間であることなど住宅ローン控除の対象となる要件に当てはまること
以上の2点です。借り換え前にきちんと銀行に確認し、契約書などに住宅取得に関するローンであることが分かる旨の記載をしてもらいましょう。
では、住宅ローンの借り換え時の注意点について記載します。
1.住宅ローン控除の対象は、当初の住宅ローン返済部分のみです(下の計算式によります)。 ・A≧Bの場合
対象額=C
・A<Bの場合
対象額=C×A/B
A=借換え直前における当初の住宅ローンの残高
B=借換えによる新たな住宅ローンの借入時の金額
C=借換えによる新たな住宅ローンの年末残高

2.住宅ローン控除の適用年数は、居住の用に供した年から一定期間です。借り換えによって延長されることはありません。
3.夫婦連帯債務の住宅ローンを夫(又は妻)の単独名義で借り換える場合には、当初の住宅ローンの夫の債務負担部分のみが住宅ローン控除の対象になります。妻の債務負担部分は、夫がローンを組んで肩代わりしたという解釈になり、住宅取得のためのローンとはならないからです。
夫婦で住宅ローン控除を受け続けたいのであれば、やはり夫婦連帯債務で新たに借り換えをする必要があります。夫婦それぞれが単独のローンを新たに組む方法も考えられますが、それぞれに借り換え諸費用がかかります。
実はこの注意点、住宅ローン控除を受けられるか否かということ以上に重大な問題が潜んでいます。それは、夫婦連帯債務を夫単独債務として借り換えた場合、債務負担割合の消滅した側(今回は妻)は、夫から贈与を受けたとみなされるということです。
消滅した妻の債務が仮に800万円だったとすると、贈与税150万円程かかることになります。夫婦間であっても贈与は贈与ということです。
住宅購入時は共働きなので、連帯債務。借り換え時は仕事をしていないので夫単独債務にするという考えはごく自然ですが、税の世界ではこれが贈与となること、税金がかかる可能性があることを覚えておいてください。

 このように住宅ローン借り換え時にも注意点があります。個別事情によって他にも考慮すべきこともありますので、不安があれば事前に税理士にご相談頂くのが宜しいでしょう。
近年では、住宅ローンの金利面で優れた商品もあるようです。住宅ローン控除を受けることに拘るよりも金利、諸費用、返済総額など、トータルで試算して借り換えにメリットがあるか否か判断するのが宜しいのではないでしょうか。
昨年、頂いたご相談の中に、住宅ローン控除は一部受けられなくなるけど、金利面の負担が相当減ることから借り換えに踏み切ったという案件がありました。夫婦連帯債務を単独債務に切り替えたというケースで上記3に該当しましたが、きちんとした対策を行ったため贈与税もかからずに済みました。税理士として無茶な節税を推奨することはありませんが、きちんとした事前対策による節税は可能です。そして、何の対策もせずに多額の税金(今回の場合、贈与税)を払うことだけは避けたいものです。事前にご相談を頂ければ個別事情を加味したうえで適切なアドバイスをさせて頂きます。
税に関して不安なことがあれば、税理士事務所SKYパートナー(011-596-9419 又は yoshimoto@sky-tax.jp)までご相談ください。
住宅ローン控除についての紹介は以上になります。制度の概要など、詳しいことは近日中にホームページ( http://www.sky-tax.jp )にも掲載したいと思いますのでご参照ください。
税理士 吉本泰一

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