確定申告Q&A 3

んにちは、税理士の吉本です。
本日も確定申告Q&Aです。どんどんいきます!
Q21.住宅ローンを組んで新築のマンションを購入しました。ローンを組んだ本人は、マンションに入居する直前に急な転勤で地方(国内)に行くことになりました。単身赴任のため、家族はマンションに住み始めましたが、本人が一度も住まない状況で住宅ローン控除は受けられますか。また、受けられる場合、住民票は誰のものを提出しますか。
A21.はい、住宅ローン控除を適用できます。この控除を受けるための要件の一つに、「居住者が住宅ローン等を利用して住宅の取得等をした日から6か月以内にその者の居住の用に供し、かつ、その年の12月31日まで引き続きその者の居住の用に供していること」とあります。しかし、住宅の所有者が、転勤等のやむを得ない事情により、その住宅の取得等の日から6か月以内にその者の居住の用に供することができない場合もあります。このような場合でも、一定の要件を満たすときは、住宅ローン控除の適用を受けることができます。家屋の所有者が、転勤等のやむを得ない事情により、家族と日常生活を共にしない場合において、その住宅の取得等の日から6か月以内にその家屋にこれらの家族が入居し、その後も引き続き居住しており、当該やむを得ない事情が解消した後はその家屋の所有者が共にその家屋に居住することと認められるときは、その家屋の所有者が入居し、その後もその家屋の所有者が引き続き居住しているものとして取り扱われ、この住宅ローン控除の適用を受けることができます。
この場合、確定申告書に添付する住民票は、本人のものではなく家族のものを提出することになります。家族がその住宅に住んでいることを証明しましょう。ちなみに、この特別控除は「居住者」に適用されるものでした。したがって、本人が海外に転勤となり「非居住者」になる場合には家族がその住宅に住んでいても住宅ローン控除は適用できません。
Q22.昨年、父が亡くなりました。父の預金口座を解約した際の残高は相続人の代表として長男の口座に一度入金しました。その後、預貯金は兄弟で均等に相続することに決まりました。長男の口座から他の兄弟の口座に振り込むと金額が大きいので税務署に目をつけられるからやめた方がいいと言われました。どうすればいいですか。
A22.税務署に目をつけられるかどうかは分かりませんが、預金間の移動によってお金をお渡し頂くのが良いでしょう。何も心配することはありません。お父様の財産を息子たちが均等に相続したというれっきとした事実があるのです。もちろん、兄弟で均等に相続するということに決まった、という事実を証明するために遺産分割協議書を作成しておく必要はあります。ちなみに本当に税務署が目をつけた場合、多額の現金が長男の口座から引き出され、どこに行ったか分からない、という状況の方が余程印象が悪いことでしょう。生活していくうえで余程やましいことでもない限り税務署の目など気にすることは一切ありませんのでご安心ください。ただし、どうしても心配、不安というときは、迷わず専門家にお聞きください。
Q23.相続税の予定額を知りたいです。土地、建物だけの情報から教えてください。
A23.相続税の計算は、その方の財産債務、相続人の数などを総合して計算します。土地、建物の登記簿だけで計算することはできません。かなりアバウトな計算で何パターンか計算するのは構いませんが、せっかくですのでその他の情報も加味して試算することをお勧めいたします。
Q24.面倒なので確定申告をしたくないです。どうしたらいいですか。
A24.!? そうですか。間違いなく多くの方が思っている本心でしょうね。ですが、状況によっては申告不要ということもありますし、申告すれば税金が還付になることもあります。もちろん、税金を払うこともありますが。わざわざ税理士にお聞きになるということは申告の必要性を自覚してらっしゃるのかもしれませんね。本当に面倒ということだけが理由でしたら、税理士に依頼するという方法がありますのでご検討ください。
Q25.年金収入が300万円あります。確定申告はしなければいけませんか。
A25.公的年金等の収入が年間400万円以下、かつ、その他の所得が20万円以下の方は確定申告の義務はありません。
ただし、年金から源泉徴収されている所得税の還付を受けるためには確定申告は必要です。また、医療費控除や扶養控除等の所得控除を受ける方は確定申告をすることをお勧めいたします。住民税のみ市町村に申告することもできますが、おそらく所得税の確定申告の方が一般的でしょう。確定申告をすれば市町村への手続きはありません。
Q26.家族が自殺を図りました。一命はとりとめましたが、かかった医療費は保険がききませんでした。せめて、医療費控除の対象にしてもいいですか。
A26.医療費控除は、治療や診療等の対価として支払ったものが対象です。健康保険がきくか否かは関係ありません。したがって、自殺未遂(健康保険法上は、故意に給付事由を生じさせる行為に該当)の場合であってもその後の命を取り留めるための処置にかかる費用は医療費と言えるでしょう。したがって、医療費控除の対象にして問題ありません。しかし、ここで重大な注意があります。自殺未遂ですが、その行為が精神疾患等に起因して引き起こされたものである場合、保険給付の対象となります。保険給付の対象となれば全額負担していた医療費のうち保険給付分(7割)が戻ることとなるでしょう。医療費控除の対象となるのはあくまでも自己の負担した分だけですので、精神科を受診して鬱病等の診断を受ける可能性がある場合には、確定申告で全額を医療費控除には入れてはいけません。まずは精神科の先生の診断を待ちましょう。
(参考)
自殺未遂による疾病に係る保険給付等について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006re7-img/2r98520000006rfp.pdf#search=’%E8%87%AA%E6%AE%BA%E6%9C%AA%E9%81%82+%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%BF%9D%E9%99%BA+%E5%8E%9A%E5%8A%B4%E7%9C%81′
Q27.医療費控除に家族の交通費も入れていいですか。
A27.認知症患者さんの付き添いで一緒に電車やタクシーに乗って病院に行くことがあるとのことでした。この場合、付き添いの方の交通費も医療費控除の対象になります。領収書がない場合も多いでしょうから、記録を取っておくとよいでしょう。必ずしも領収書が必要という訳ではありません。ただし、これが認められるのはあくまでも通院のときに限ります。入院患者の世話をするために毎日家族の方が電車やバスで通っても、その交通費は医療費控除の対象にはなりません。医療を受けている本人の通院ではないからです。
Q28.インターネット関係の仕事を個人でやっています。確定申告の際にネット事業は何でも経費にできると聞きました。
A28.そんなことはありません。所得税法上、必要経費に算入できるものは、(1)総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額 、(2)その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額 、に限られています。
Q29.年の途中で引っ越しました。前の住所で受けた医療費も医療費控除の対象になりますか。
A29.対象になります。引っ越しの前後に関わらず、一年にかかった医療費をすべて含めて計算してみて下さい。
Q30.マイホームを売りました。店舗併用住宅で一階では飲食店をやっていました。マイホームを売ったときの3,000万円の控除は使えますか。
A30.はい、使えます。ただし、あくまでも住宅部分についてのみ適用となりますので、譲渡金額を合理的な割合で按分しなければいけません。基本的には床面積割合を用います。仮に店舗はすでに閉店(廃業)していたとしても住宅として使用できる状態に原状復帰(事業用資産の撤去等)していない限り元店舗部分は住宅用以外の建物とみなされますので、同じくマイホームを売ったときの特別控除は適用できませんのでご注意下さい。
本日は21~30まででした。やっぱり医療費控除に関する質問が多い気がしますね。
少しでもお役に立てれば幸いです。

税理士 吉本泰一

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